ピロリ菌が原因となる主な病気
- 慢性胃炎
- 胃・十二指腸潰瘍
- 胃がん
- 胃MALTリンパ腫
- 免疫性(特発性)血小板減少性(ITP)
- ディスペプシア症状
ピロリ菌と胃がんの関係
がんの原因の要素としては、喫煙や生活習慣、遺伝的要因が言われていますが、我が国ではピロリ感染が原因となるものが90%を越えることが分かってきました。その他ウイルス感染症が原因のがんなどピロリ菌が関連しないがんも頻度は少ないものの、一定の注意が必要です。
ピロリ菌を持っている方は、胃がんのリスクが極めて高いと言えます。また除菌によって発がんリスクを約1/3に減らせることが可能とされていますが、感染のない方よりは高率です。
さらに除菌後10年程度の評価では、年々胃がんの発生が増えることが分かっており、定期的な検査は必須です。胃粘膜の荒れ具合で、どの程度の間隔(1-3年程度)で内視鏡検査をすべきかを決定します。
ピロリ菌に感染されていない方は胃がんのリスクが低く、今後さらに乳幼児期の感染予防ができれば、胃がんは激減することが予想されます。