Orthopedic & Dermatology

整形外科・皮膚科

整形外科について

当院では、外傷や腰、膝の痛みなどを治療しています。なかでも肥満により腰や膝の痛みを覚えている方については、外科と内科の両面から症状の改善に向けてアドバイスします。膝や膝の痛みが緩和されると身体を動かす機会や運動に対する意欲が増してくるため、肥満を改善できる可能性も高まります。
また、手術が必要と判断した場合は、可及的速やかに対応可能な機関に紹介します。

整形外科で扱う主な症状・疾患

骨粗しょう症

骨粗しょう症(骨粗鬆症)とは遺伝、加齢、閉経や長年の生活習慣により骨が粗(あら)くなり鬆(す)が入り脆弱になる疾患です。骨吸収と形成のバランスが崩れ、骨量度が減少して骨折しやすくなります。
骨粗しょう症にかかると背が縮んだり、背骨が曲がってきたりします。何より問題になるのは背骨や大腿骨近位部(太ももの骨)など骨折する場所によっては寝たきりの原因となることです。

肩関節周囲炎(五十肩)

肩関節周囲炎は、肩関節周囲に痛みや運動制限が生じる病気です。40~60歳代に多くみられることから、五十肩とも呼ばれています。肩関節の痛みから始まることが多く、人によっては痛みが落ち着くまでに半年以上かかってしまうこともあります。
症状を放置していると肩の拘縮(硬く固まって動かしにくくなる)が残るおそれがあるため、治療して痛みをとるとともに、運動療法によって肩の拘縮を防ぐことが大切です。

腱板損傷

腱板損傷は、肩関節を安定させる働きのある腱板が損傷した状態です。加齢、仕事などによって繰り返される肩への刺激、外傷などが原因で発症します。主な症状には、日中や夜間に生じる肩の強い痛みや肩挙上力の低下などがあり、重症になると肩を挙げることができなくなります。
炎症を軽減させる必要があるため、まずは安静と鎮痛剤による治療を行います。保存療法で効果が得られない場合、手術が必要になることもあります。また、腱板損傷は運動療法を行うと炎症を増悪させるので、五十肩との混同には注意が必要です。

腰痛

変形性腰椎症、筋膜性腰痛症、脊椎圧迫骨折、腰椎分離症、腰椎すべり症など、腰痛を主な症状とする病気は数多くあります。また、過労や不適切なマッサージなどが原因で、症状が悪化してしまうこともあります。
腰痛はよくみられる症状で悩んでいる方も多いため、「病院にいくほどではない」と自己判断する方も少なくありません。けれど、しっかり完治させ再発を防ぐためには、整形外科で適切な治療を受けることが重要です。

肩こり

首筋から首の付け根、肩から背中にかけて強い痛みや張りが起きる状態をいいます。肩こりに悩まされている人は多く、症状がひどくなると肩の痛みだけでなく頭痛や吐き気を伴うこともあります。
主な原因には筋肉疲労、冷え、過労、過度なストレスなど生活習慣に関係したものが多くありますが、頸椎疾患や肩関節疾患の症状として現れる肩こりもあるため、正確な診断と治療が必要です。

急性腰痛症(ぎっくり腰)

「ぎっくり腰」という俗称をもつ急性腰痛症は、急に激しい腰痛が起こった状態をいいます。急に腰痛が起こる原因はいくつかあるため、レントゲンなどの検査を行って診断をつけ適切な治療を行います。
急性腰痛症は一時的に腰の周囲や筋肉を損傷していることが多いため、安静と痛み止めの服用などで改善が期待できますが、痛みが強い場合には注射をすることもあります。

腰椎椎間板ヘルニア

20~50歳代に多くみられる腰椎椎間板ヘルニアは、腰の骨と骨の間にある椎間板が突出し、神経を圧迫してしまう病気です。神経が圧迫されることで、腰だけでなく臀部や足まで痛くなったり、しびれを伴ったりする場合も少なくありません。
まず安静と鎮痛剤を用いた治療を行うとともに、理学療法も合わせて行います。それでも十分な効果が得られない場合には、定期的に神経ブロックを行って神経の炎症を抑えます。

変形性股関節症

変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減ったり変形したりして痛みが生じる病気です。成人の股関節の病気の中では、最も高頻度に起こるといわれています。症状には、股関節の痛み、股関節の動作の制限、歩行障害などが挙げられます。
消炎鎮痛剤の服用、体重のコントロール、筋力訓練などの治療を行いますが、進行すると手術が必要になる場合もあります。

変形性膝関節症

中年以降の女性によくみられる変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減ったり変形したりして痛みが生じる病気です。日本人は関節の内側が傷つきやすく、ひどい場合にはO脚を招いてしまいます。
鎮痛剤やヒアルロン酸の注射による治療を行い、外側にウェッジをつけたインソール(靴の中に入れる中敷き)を作製して使用することもあります。これらの治療を行っても改善が見られない場合には、人工膝関節置換術を検討します。

骨折

骨に大きな負荷を加えることで、骨が折れたりヒビが入ったりした状態をいいます。骨折が疑われる場合にはレントゲン検査を行い、骨折した箇所や折れ方を確認して治療法を考慮します。骨折は適切な治療を行わないと完治しづらくなってしまうため、骨折が心配される場合にはすぐに受診することをおすすめします。

腱鞘炎

腱鞘炎は手指や手首の関節を動かす腱が、炎症を起こしている状態です。手指や手首の使い過ぎが原因となっていることが多く、手指や手首に腫れや痛みが生じたり、動かすとさらに痛むといった症状が現れます。指に腱鞘炎が生じると、指を曲げ伸ばすときにひっかかるような症状が現れる「ばね指」になることもあります。

関節リウマチ

関節リウマチは免疫の異常によって、関節に痛みや腫れが起こる病気です。初期症状で多いのは、手の指や足の指の関節に現れる痛みや腫れだといわれています。また、特徴的な症状に「朝のこわばり」があり、こわばりの持続時間はリウマチの活動性を推定する目安になります。
抗リウマチ剤を主体とした薬物治療とともに、リハビリテーションによる治療を行います。

腰痛の原因が内臓の可能性も…

腰が痛いとき、腰の骨や筋肉、靱帯(じんたい)などを傷めたと考えがちですが、実際は内臓などの病気が隠れているのかもしれません。腰痛を伴う病気としては、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胆嚢炎、慢性膵炎、尿路結石、膀胱がん、子宮筋腫、卵巣炎などが挙げられます。がんや腹部大動脈瘤のように生死にかかわる病気のサインとして、腰痛が出ている可能性があるのです。また、うつや妊娠でも腰痛があらわれることがあります。がんこな腰痛が続くとき、発熱したとき、腹部などほかの部位の痛みが出ているときにはとくに注意が必要です。「少し腰が痛いだけだから時間があるときに病院へ行こう」などと思わず、痛みがあるときは、すぐにご相談ください。

当院は消化器内科も扱っているため、整形外科と消化器内科の両面で患者様の病気の原因を追究します。

皮膚科について

当院は、湿疹、じんま疹やアトピー性皮膚炎、帯状疱疹、みずむしなどの一般的な皮膚疾患の治療に対応しています。診療では、まずは症状をしっかりと伺い、初期治療に臨んでいます。
また、巻き爪、手足の指の爪の周りからの感染で、指が赤く腫れて痛みをがある「ひょう疽」といった状態や膿を伴う状態で来院される方も多くいらっしゃいます。外来小手術も含めて適切な治療を行い、できるだけ早い治癒を目指して対応しています。

皮膚科で扱う主な症状・疾患

陥入爪(巻き爪)

ひどくなると皮膚を傷つけ、細菌によって感染し、ひょう疽という状態になったり、膿んでくる場合もあります。爪の一部を切除したり、ワイヤーで矯正する治療や根治的な手術する方法などがあります。当院では主に爪や皮膚への処置を施し、感染の管理を行っています。

爪白癬(爪水虫)

爪に白癬菌(いわゆる水虫菌)が感染し、爪に変色や変形が起こる病気です。爪の色が白く濁る、爪の厚みが増して変形する、爪がもろく崩れやすくなるなどの症状が現れます。爪白癬は痛みやかゆみを伴わないため放置されやすい病気ですが、症状が進行すると爪の変形による痛みが生じ、歩行障害をきたす場合があるため早めの治療をおすすめします。

かぶれ

かぶれ(接触性皮膚炎)は皮膚が原因となるものに直接触れることで、炎症や湿疹などが生じる病気です。原因が特定できるかぶれは、「うるしかぶれ」「おむつかぶれ」など、原因物質の名前を頭につけて呼んでいます。
かぶれの原因物質が分からない場合には、原因となる物質を皮膚に貼りつけて反応をみる「パッチテスト」という検査を行い、原因物質を特定することがあります。

痒み

痒みとは、皮膚を思わず掻いてしまいたくなるような不快感のことをいいます。痒みが生じる原因には皮膚の乾燥や炎症などさまざまなものがありますが、痒みに負けて引っ搔くとさらに痒みが増してしまいます。また、精神状態も影響するため、痒みを気にしたりストレスを感じたりするとかゆみが増すといわれています。
痒みを改善するには、痒みの原因となっているものを特定して排除することが大切です。

湿疹

湿疹は皮膚に赤みやかさつき、ブツブツや水疱、痒みなどが現れる病気の総称で、多くの人が悩まされる病気の一つです。原因には、食べ物アレルギー、ハウスダスト、薬剤の副作用、自己免疫反応によるもの、ウイルスなどさまざまなものがあります。湿疹は痒みを伴うものが多くつい掻いてしまいますが、掻くと症状が悪化してしまうため注意が必要です。
湿疹は、炎症や痒みを抑える外用薬を用いた治療を行います。

じんましん

皮膚に少し盛り上がった痒みを伴う赤い発疹が現れ、数分~24時間以内に消えていく病気です。1か月以内に治るものを急性じんましん、1か月以上続くものを慢性じんましんと呼んでいます。
じんましんの原因には食べ物、薬剤、ウイルス、疲労、ストレスなどさまざまなものがあり、原因が特定できないことも少なくありません。皮内反応検査や血液検査など、原因を特定するために検査を行うこともあります。

アトピー性皮膚炎

皮膚に湿疹と乾燥が現れ、良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。強い痒みを伴うことが多く、掻くことにより症状を悪化させてしまうのが問題となっています。
アトピー性皮膚炎を起こす要因には、食べ物やダニなどのアレルギー、細菌、ストレスなどさまざまなものがあります。また、アレルギー性鼻炎や喘息などアレルギー疾患のある家系は、アトピー性皮膚炎になるリスクが高くなるといわれています。

ニキビ

ニキビは、男性ホルモンによる皮脂分泌の亢進や毛穴の詰まり、アクネ桿菌という微生物の感染などが関与して発症します。毛穴の中に皮脂などが充満すると面皰と呼ばれる状態となり、さらにアクネ菌が増殖し、症状を悪化させます。
遺伝的素因や、年齢、食生活や睡眠、精神的ストレスなどの環境因子が複雑に関与しています。

加齢に伴い発症リスクが高まる帯状疱疹

帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によって、皮膚に痛みを伴う水ぶくれができる病気です。始めにチクチクピリピリするような神経痛が現れ、次いで皮膚の赤みや小さな水ぶくれが現れます。体の片側だけに、帯状に症状が現れるのが特徴です。できた水ぶくれは破れてただれた状態となりますが、やがてかさぶたになって落ち着きます。症状がおさまるまでには、3週間ほどかかるといわれています。
帯状疱疹は、神経に潜んでいる水痘・帯状疱疹ウイルスが免疫力の低下によって活性化することで発症します。免疫力が低下する原因には加齢、疲労、ストレスなどさまざまなものがありますが、その中でも加齢の影響は大きく、50歳以上になると発症率が高くなります。帯状疱疹にかかる人の7割が50歳以上ということもあり、50歳以上の方には帯状疱疹予防ワクチンの接種を推奨しています。費用は高くなりますが、予防効果と持続年数が優れた不活化ワクチンもご準備しておりますのでご相談ください。

皮膚トラブルの原因が内臓の可能性も…

「皮膚は内臓を映す鏡」ともいわれるように、体内の状態は皮膚に大きな影響を与えます。内臓の機能異常、ホルモンバランスの乱れ、血行不良、疲労やストレスなど、さまざまな要因によって皮膚トラブルが起こりやすくなってしまいます。そのため、体内の問題が皮膚症状として現れることも少なくありません。小さな皮膚疾患の検査を進めるうちに、思わぬ内臓疾患がみつかる場合もあります。
体内の問題を早期発見するためにも、皮膚に異常がみられたら早めにご相談ください。当院では消化器内科も取り扱っているため、内臓疾患からくる皮膚疾患にも適切に対応させていただきます。

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